時代と共に自動車に求められる衝突安全性能が厳しくなってきました。
各自動車メーカーはより衝突安全性が高いボディを開発し、サイドエアバッグ等の装備により乗員の安全性は高まりつつあります。
今後も衝突安全性の基準は厳しくなる方向で進んでいると思われます。
そもそも、大きく重い車と小さく軽い車を比較すると、物理的に大きく重い車ほど衝突時に有利に働きます。重い物体ほど運動エネルギーが大きいため当然です。
そこで、大きく重い車と小さく軽い車の違いについて考えてみたいと思います。
燃費は大切だけど、安全性も大切
メルセデスって、お客さんに尻尾を振らないようなところがあって、世間のいろんなブランドとは違いますよね。
自動車は人命を乗せて、高速移動する乗り物。
事故が発生して、乗員がケガを負ったり、最悪な結末になっても、自動車メーカーは責任を問われない。
なぜなら、交通事故は不確定な要素が重なっているから。昔から、この部分は曖昧。
メルセデスのダイムラー本社は交通事故が発生すると、チームが事故現場に赴いて、警察の協力の下、現場検証とデータ収集、原因分析をしている。
これって、理想的だけど凄いこと。
自動車事故を幅広い技術で未然に防ぎ、事故が発生しても、可能な限り乗員を守る技術を積み上げていく思想が本来の自動車メーカーの使命だと思うね。
自動車の安全技術
ESP®(エレクトロニック・スタビリティプログラム)と呼ばれる、車体の横滑り防止装置を世界で初めて採用したのもメルセデス。
ドアミラーにウインカーランプを埋め込んだのもメルセデス。
細かな装備として、リモコンキーでドアロック、アンロックすると、ハザードランプが確認のため点滅する技術もメルセデスが最初。
コストはかかるけど、いつの時代も、安全で安心な技術を世界で最初に採用する自動車メーカーはメルセデス。
安全を考えたら、やっぱりメルセデス…
新車はチョット…ですけど、中古車のメルセデスAクラスも安心して乗れますね。以前の中古車記事で話しましたし。
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メルセデスの本社から、広告費を貰わなきゃね。(笑)
重く大きい車と軽く小さい車の衝突安全性能
スマートのオフィシャルサイトでは、コンパクトなスマートには安全技術が投入されているよう。それでも、重量差からスマートはCクラスに弾き飛ばされている。
メルセデス・ベンツCクラス/W204
車両重量:1500kg(モデルにもよります。)
全長:4,585mm
全幅:1,770mm
スマート・フォーツー/fortwo
車両重量:960kg
全長:2,755mm
全幅:1,665mm
物理の法則で、運動エネルギーは質量に比例し、速度の2乗に比例する。
重い車と軽い車が衝突したら、どうしても軽い車の方が不利になることが分かる。
一方、スマートのフロント部分はめちゃめちゃに壊れているけど、キャビンの変形は意外と少ないように見える。
動画では、スマートの乗員の安全性について分からないけど、フロントの小さなクラッシャブルゾーンが上手く衝突エネルギーを吸収しているように見える。
やっぱり、小さくて軽い車は衝突時、不利と言わざるを得ないようだね。
自動車の運動エネルギー
【計算シミュレーション】
普通車の車重が1.3トン、空荷の大型トラックが10トンとします。両車両が80km/hで走行中の運動エネルギーを簡単に計算できる。
リンク先で速度がm/s表示になっているから、80km/hは、22.22m/sに換算できる。
80km/hで走行時、
・1.3トンの普通車の運動エネルギーは、320,346J
・10トンのトラックの運動エネルギーは、2,464,200J
(J = ジュール)
2,464,200J × 1/320,346J = 7.692…
80km/hで走行時、10トン大型トラックの運動エネルギーは普通車の約7.7倍。これは、空荷の計算。
数字が出ると、目が覚めますね。
大雑把に、普通車と空荷の大型トラックが90km/hで走行中、両車両の運動エネルギーの差は約10倍くらい。
今後、高速を走る時、絶対トラックから離れます。
あとは、計算したい方は計算してください。
日本の自動車販売動向
軽自動車は維持費の安さから相変わらず人気のよう。
確かに、軽自動車の自動車税は10,800円、重量税は2,500円(エコカー減税適用、50%減)。コンパクトカーより安い。
ただ、軽自動車のガソリン代や車検費用、自賠責保険料、任意保険料はコンパクトカークラスと比べて、それほど違いは無いよ。
この税金負担をどう考えるかですね。
軽自動車は以前より、衝突安全性が強化されているようだけど、ボディサイズからして安全性の追求には限界があると思う。
軽自動車は
排気量660cc以下、長さ3.4m以下、幅1.48m以下、高さ2.0m以下
という規格があり、それが手枷足枷になっている。
私は、軽自動車はバイクよりは安全だと思っている。
軽自動車の関係者には申し訳ないけど m(_ _)m、個人的に安全性を考えたらコンパクトカー以上が選択肢。
世の中、もらい事故があるからね。
軽自動車とコンパクトカーの価格帯は、ほぼ同じ。軽自動車のモデルによっては200万円の世界。
自動車の安全性は、日常では実感できませんけど、Cクラスとスマートのクラッシュ動画は説得力があります。
これが、答えですね。
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コメント
確かに質量の大きい車両の方が運動エネルギーが大きいですが衝突時の力は双方に同じだけ働くのでキャビンの変形など車両へのダメージはほとんど同じですよ。
加速度による頸部へのダメージは質量の小さい車の方が大きくなるとは思いますが圧迫されてや強くぶつけての怪我は無関係です。
単純に質量の大きい車の方が車体が多きい傾向にあるためクラッシャブルゾーンも大きくなりやすく、キャビンへのダメージが小さい傾向があるだけです。
運動エネルギーの差は関係ありません。
K(J)=1/2MV2
K=運動エネルギー(J)
M=質量(kg)
V=速度(m/s)