管理人のメルセデス・ベンツCクラスC200-W204は登録から10年を超え、ついに電装系に不具合が出てきました。
と言うのも、W204のエンジン始動性が2021年の秋頃から怪しくなってきたのだ・・・
と言っても、スターターバッテリーが弱っているわけではありません。原因は別。
W204のステアリングコラムにステアリングロックECU(以下、ELV)が装着されています。このELVにモーターが内蔵されています。
これは、エンジンON/OFFに連動して、ステアリングをアンロック&ロックする構造。
経年劣化によりELVの動作が怪しくなってくると、最終的にエンジン始動不可となります。
出先でエンジン始動が不可になると、お話にならないのは言うまでもありません。
この対策として、ELVを交換する必要があります。
そこで今回、いつもの整備工場にW204のELV交換を依頼しました。合わせて、カム・アクチュエーターハーネス対策品の装着とエアコンリフレッシュも依頼しました。(詳細は後ほど。)
ステアリングロックECU/ELV交換
メルセデス・ベンツCクラスC200-W204は故障が少なく、出来がいいメルセデスとして知られているモデル。しかし、W204のアキレス腱とも言えるパーツは「ステアリングロックECU(ELV)」。
ELVはステアリングコラムの奥に設置されているパーツ。以下はELV交換作業中の写真。
経年劣化によりELVの動作が怪しくなってくると、以下の現象が発生します。
・エンジンStart時、ELVモーターの回転音が弱々しい。
・エンジンOff時、ELVから大きめの「ガチャ」という異音が出る。
・エンジンスタートボタンを押しても、セルモーターが反応しない時がある。
これは、W204の定番トラブル。
もし、W204オーナーが以上の症状を感じていたら、早めのELV交換をおすすめします。
もし、自走式の立体駐車場でW204のエンジン始動ができないとなると、もう最悪。レッカー業者にレスキューを依頼しても、作業が難航するのは想像に難くありません。
そこで、今回、余命がわずかに迫っているW204のELV交換修理を実施。言わば、これは予防整備。ELVの交換作業は、いつもの「グリースモンキー」さんに依頼しました。
※ちなみに、管理人のW204のエンジンスタートボタンを外し、リモコンキーを差し込んで回してエンジン始動も可能。
ELV
ELV交換作業の際、専用テスターによるプログラミングが必要。メルセデス・ベンツの電装系修理にはテスターによるコーディングやプログラミングが必要となるため、もはやDIYではお手上げの時代。
ちなみに、ELVの交換&修理費用については検索すれば、概算金額がヒットします。気になる方はググってください。
今回、ELV交換を依頼した整備工場はこちら。
カムアジャスター・ソレノイド用オイル漏れ対策ハーネス装着
エンジンオイルがインベーダーと化し、ECUを攻撃
W204の2つめの定番トラブルはエンジンオイルがエンジンコントロールユニット(以下、ECU)に入り込み、場合によってはエンジンチェックランプが点灯。最悪、ECUがご臨終になるトラブル。
かつて、CクラスのW203でも同様のトラブルがあったようで、W204にモデルチェンジしても改善されていないとは・・・
このトラブルの流れはこちら。
・カムアジャスターのマグネットスイッチのコネクターよりエンジンオイルが滲み出る。
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・エンジンオイルがじわじわとECUに繋がっているハーネス内部に浸透していく。(毛細管現象)
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・エンジンオイルがECUに到達。最悪、ECUがご臨終。
例えるならば、エンジンオイルがインベーダーと化し、ECUをじわじわと攻撃していくイメージ。
もし、ECUが壊れたら、ECUとメインハーネス一式の交換費用はいくらなんだろう?まあ、10万や20万円では済まないでしょう。
対策ハーネスを装着
W204 C200に搭載されているエンジン形式はM271。
M271エンジンは回転振動が少なく、とてもスムーズに回るエンジン。管理人はM271はW205の2L、4気筒エンジンより上質である印象を抱いています。
エンジンオイルのインベーダー攻撃対策として、対策ハーネスが用意されています。対策ハーネスの価格は1本5,000円前後。W204のM271エンジンならば、2本必要で10,000円前後。
他の該当車両
他にM271エンジンを搭載するメルセデス・ベンツを以下に列挙しておきます。(W203は割愛。)
・Cクラス C180ブルーエフィシェンシー(W204, S204)
・Cクラス C250(W204, S204)
・CLK200 コンプレッサー
・SLK200 コンプレッサー
・E250 CGIブルーエフィシェンシー
その他、M271エンジンを搭載するメルセデスが存在すると思います。気になるオーナーは車検証でCheck it out.
エアコンリフレッシュ
上記の整備にプラスして、グリースモンキーさんにエアコンガスのチェックを依頼しました。
点検結果として、エアコンガスが若干減っているとのこと。自然蒸発のようです。そこで、エアコンガスのリフレッシュメニューのご提案を受けました。
2000年代に入り、地球温暖化の影響なのか、日本の夏はとにかく暑い!今や、日本の夏は外気温が35℃以上の猛暑日がデフォルトと化し、40℃以上を記録する地域があるのは言うまでもありません。
夏季、アスファルトの表面温度は60℃超。
もはや、日本の夏は亜熱帯。
エアコンが正常に機能しない自動車は要緊急修理、あるいは、鉄屑と化す時代。
そんなことで、合わせてエアコンリフレッシュ作業を依頼しました。
冷たい空気がエアコン吹き出し口から出ています。
最後に
メルセデス・ベンツのW204やS204に惚れているオーナーや買い替え予定が無いW204オーナーは今回の整備を強く推奨しておきます。
・ステアリングロックECU/ELV交換
・カムアジャスター・ソレノイド用オイル漏れ対策ハーネスの装着
他にも、M271エンジンが搭載されているメルセデス・ベンツは全て該当します。