自動車のタイヤ&ホイールの脱着で気になる点。
それは、欧州車と日本車を比較すると、多くの欧州車のホイールはボルト固定式。対する、日本車のホイールの多くはナット固定式。
管理人がリサーチした限りでは、各自動車メーカーによりボルト固定派とナット固定派に分かれます。
ボルト固定派
ドイツ
メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、MINI、VW、オペル、ポルシェ
フランス
ルノー、プジョー、シトロエン
イタリア
フィアット、ランチャ、アルファロメオ、フェラーリ、ランボルギーニ
スウェーデン
サーブ
ボルト固定式のメリット、デメリット
メリット
・ボルト径を太くすることで、ホイールとハブの締結力が上がる。
デメリット
・ホイール脱着の際、作業性の低下。(専用工具で解決)
ナット固定派
日本
トヨタ(DB型スープラはボルト固定式を採用)、日産、ホンダ(NC型NSXはボルト固定式を採用)、マツダ、三菱、スバル、ダイハツ、スズキ
※一部のLEXUS ISはボルト固定を採用。
レクサス製品企画、主査の小林氏のお話によると、ホイールの締結方法をナットからボルト化し、ボルトサイズを上げることでハブとの締結力が向上するとのこと。
この変更により、LEXUS ISの高速域でのステアリングの応答性が向上しているそうです。
英国
ジャガー、ランドローバー、ローバー
アメリカ
GM、フォード、クライスラー
スウェーデン
ボルボ
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ナット固定式のメリット、デメリット
メリット
・ホイール脱着の際、作業性がいい。
デメリット
・ハブにボルトが固定されているため、ボルト径の変更不可。
ホイールの固定方法
かねてより、ホイールの固定方法について、様々な意見が飛び交ってきました。
「ナット固定式でトルクレンチで管理すれば問題無い」
「ボルト固定式は整備性が良くない」
「ナット固定式、ボルト固定式は各メーカーの歴史的な流れ」
などの声がありました。
時代と共に、自動車の純正ホイールが大径化し、低偏平タイヤが増加しました。
これにより、バネ下の「ホイール+タイヤ」の重量がアップします。18や19インチの鋳造アルミホイールともなると、1本あたり20kg超の重量。
よって、ホイールとハブのより強い締結力が求められます。
ホイールとハブの締結力を上げるためには、ボルト固定式を選択し、ボルトサイズを上げることが重要なようです。
これにより、高速走行中のステアリングの正確性と応答性が向上し、よりリニアなハンドリングが得られる理屈。
今後、IS以外のLEXUSにも、ホイールのボルト固定化が進むのか注目されます。
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