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欧州車の多くはイヤーモデル制のため、毎年、細かな仕様変更が実施されます。
メルセデス・ベンツも各モデルが毎年、マイナーチェンジを受けてブラッシュアップされています。
メルセデスの場合、フルモデルチェンジしたばかりのNewモデルと末期のモデルを比べると、同一モデルとは思えないほど、確実な進化を遂げていることが多いのが特徴。
人によっては、Newモデルの情報をいち早くキャッチして、あえて末期のモデルを指名買いするオーナーもいることでしょう。
片や日本車の場合、人気の無いモデルの中には、ほとんど放置プレイのまま消滅していくモデルもあるわけで対照的。
さて、メルセデス・ベンツAクラス(W176)も確実に進化しつつあるモデル。2017年2月、A180に試乗することができましたので、そのレビューをお届けします。
スポーティーなインテリアのAクラス(W176)
ここで、AクラスW176のスペックを紹介しておきます。
メルセデス・ベンツA180(W176) | |
全長(mm) | 4,300 |
全幅(mm) | 1,780 |
全高(mm) | 1,435 |
車両重量(kg) | 1,430 |
ホイールベース(mm) | 2,700 |
最小回転半径(m) | 5.1 |
エンジン | プレミアムガソリン
DOHC 直列4気筒 1,595cc ターボチャージャー付 |
内径×行程(mm) | 83.0×73.7 |
圧縮比 | 10.3 |
最高出力(PS/rpm) | 122/5,000 |
最大トルク(kg・m/rpm) | 20.4/1,250-4,000 |
変速機 | 7速DCT(7G-DCT) |
駆動方式 | FF |
サスペンション | F: ストラット
R: 4リンク |
タイヤ | (純正)コンチネンタル
205/55R16 |
ブレーキ | F: Vディスク
R: ディスク |
JC08モード燃費(km/l) | 17.8 |
燃料タンク容量(L) | 50 |
[Mercedes Benz A-Class(W176)]
[Mercedes Benz A-Class(W176)組み立て工場]
Aクラス/W176のインテリアを眺めると、黒一色のスポーティーなデザイン。主要パーツに艶消しメッキが施されているため、高級感の演出に一役買っています。
ダッシュボードの中央に鎮座する8インチ液晶モニターはiPadのようにデザインされ、画像が非常に美しいの一言。
COMANDシステムを操作していると、Aクラスのボディが映し出されました。各種モードを選択でき、あたかもPlayStation®のグランツーリスモの世界。
シフトレバーを「R」に入れると、モニターに車体後方の美しい映像が表示されるため、確実な後方確認が安全性に寄与します。
次に、スピードメーターの中央に液晶モニターがセットされるのは、近年のメルセデスの定番スタイル。メーターの視認性に問題は無く、瞬時に速度とエンジン回転を確認できます。
スムーズで安定感のある走り
管理人がドライバーズシートに乗り込み、ブレーキペダルを踏みながらスタートボタンを押すと、A180のエンジンは静かに目覚めました。
近年のメルセデスのシフトレバーはコラム右側に設置されています。ブレーキペダルを踏みながらシフトレバーを下方へ下げると「D」レンジに入ります。
変速ショックが皆無で滑らかな7速DCT
A180のトランスミッションは7速DCT/7G-DCTながら、ATと何ら変わらないクリープを使いながら道路に出ます。
まず、第一印象として7G-DCTの滑らかさを体感できます。
かつて、管理人は2015年1月に2014年モデルのA180に試乗したことがあります。
そのモデルはDCTの制御にまだ粗さが残っていたこともあり、低速域でギヤが1速から2速にシフトアップした瞬間、変速ショックが看取される時がありました。
そして、今回試乗した2016年モデルの7G-DCTは明らかにブラッシュアップされていて、変速ショックは皆無。予備知識無しでA180をドライブすれば、ATと勘違いすることでしょう。
7G-DCTのシフトチェンジは一瞬で完了するため、タコメーターに視線を動かすと、その瞬間芸?を確認できます。
メルセデス・ベンツらしいAクラス(W176)の足
次に、Aクラスの乗り心地、乗り味はメルセデス・ベンツらしく、走行中、筋肉質な4本のサスペンションが大地を捉え続けて離さない印象を受けます。
Aクラスのタイヤサイズは「205/55R16」。これは、17インチタイヤと比べてエアボリュームが豊かなため、タイヤのダンピング感のある乗り味に一役買っています。
タイヤのエアボリュームがあると安心感があります。
伝統的にメルセデスのサスペンションはスタビリティが高く、峠道のアンジュレーションや荒れた路面、雨の日でもタイヤの接地感が高いのが特徴。
自動車から予告とも言えるインフォメーションが無く、突然アンダーステアが顔を出すような素振りを見せないところもメルセデスの安心感に繋がっています。
出来がいいテニスラケット
走りの質が高い自動車とは、例えるならば、出来がいいテニスラケットのようなもの。
出来がいいテニスラケットはスイートスポット(※)が広く、飛んできたテニスボールに対してラケットを振ると、ボールが狙った場所に飛んでいきます。出来がいい道具は使いやすく、プレーヤーを裏切るようなことがありません。
逆に、使い勝手が良くないラケットはスイートスポットが狭く、同じようにスイングしても、テニスボールが狙った場所へ正確に飛んでいきません。
出来が良くないラケットを使うと、テニスコートの右側を狙ってラケットをスイングしたのに、ボールが違う方向へ飛んで行ってしまうのです。
まるで、自分の腕が落ちたような錯覚すら覚えます。
要するに、出来が良くないラケットは使いにくいのです。
出来がいい自動車はドライバーとの一体感があるため運転しやすく、長距離運転時のドライバーの疲労軽減にも繋がります。
スイートスポット【sweet spot】
テニスやゴルフスポーツで、ボールを打った時に、最も有効な打球を生む、ラケットやクラブヘッドの中心点。
(参照)三省堂、大辞林 スイートスポット 2017/10/09
高いボディ剛性
Aクラスのボディ形状はハッチバックのため、セダンやクーペと比べるとボディ剛性の面で不利になるはず。
ところが、Aクラスをドライブした印象はセダンと何ら変わらず、リヤゲート開口部周辺のボディの緩さは微塵も感じられません。
かつて、管理人は車検や点検の代車で初代Aクラスと二代目Aクラスのステアリングを握った経験があります。その時のボディのしっかり感は、とてもハッチバックとは思えない印象が記憶に残っています。
Aクラスの場合、リヤの開口部はレーザー溶接なのか、スポット溶接の跡が見られません。このコテコテの溶接が開口部が大きいAクラスのボディ剛性の確保に効いているのでしょう。
いずれにしても、Aクラスはメルセデス・ベンツのエントリーモデルながら、クルマの基本であるボディ剛性の確保と走りの質に妥協は無いようです。
この2つの基本要素は安全、即ちアクティブセーフティに繋がります。メルセデス・ベンツの自動車開発の思想、哲学はAクラスからSクラスまで基本的に変わらないのではと思います。
実用性を重視したエンジン
A180のエンジンスペックは122PS/5,000rpm、20.4kgm/1,250-4,000rpm。
エンジントルクは2リッタークラスと同等で最高出力は抑えられていることからも、これは実用性を重視したエンジン。
7速DCTのシフトスケジュールのきめの細かさも手伝って、1,430kgの決して軽いとは言えないボディを確実に前へ押し出してくれます。小径タービンを採用していることもあり、ターボ感はほとんど感じられません。
アクセルペダルを床まで深く踏み込むと、決して速さは感じないものの、高速道路のインターチェンジや追い越し車線でも必要十分な加速性能があります。
なお、エンジンを高回転まで引っ張ると、エンジン音が少々キャビンに入ってきます。これは試乗して確かめてみるといいでしょう。
メルセデス・ベンツA180(W176)の総括
A180を試乗して印象的だったのは、
・高いボディ剛性
・筋肉質なサスペンション
・スムースな7速DCT
以上の3点。
メルセデス・ベンツA180の新車価格は2,980,000円~のため、VWゴルフの価格帯とオーバーラップします。ゴルフのオーナーは次回の買い替え時、Aクラスが視野に入ってくるかもしれません。
Aクラスの特徴はスポーティーな演出とセダン以上のラゲッジルームの広さ。仕事やレジャーで荷物を積み、中長距離を移動するオーナーにもマッチすると思います。
あと、Aクラスは比較的コンパクトなボディサイズで運転しやすいのが特徴のため、女性も安心してドライブできると思います。
Aクラスはメルセデスのエントリーモデルということもあり、シンプルなインテリアが気になるものの、クルマの基本要素に手抜きが感じられないのがメルセデスらしさだと思います。
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