2018年10月、フルモデルチェンジを受けた4代目メルセデス・ベンツAクラス、W177。3代目Aクラスの登場が2012年ですから、6年ぶりのフルモデルチェンジ。
4代目Aクラスの目玉は
・MBUX(メルセデス・ベンツ、ユーザーエクスペリエンス)搭載
・拡大されたボディサイズ
・更にダウンサイジングされた新開発1.4L直列4気筒、直噴ターボエンジン
・7 inchモニター×2 or 7 inch+10.25 inchモニター
Cセグメントにも液晶画面メーターが採用され、今後の欧州車の方向性が垣間見えるような印象を受けます。そして、人と電子機器を繋ぐUI(ユーザーインターフェイス)に新しい技術が投入されているところに注目したい。
メルセデス・ベンツAクラス-W177 Spec.
メルセデス・ベンツAクラス
A180ハッチバック(W177) | |
全長(mm) | 4,419 |
全幅(mm) | 1,796 |
全高(mm) | 1,423 |
車両重量(kg) | – |
ホイールベース(mm) | 2,729 |
最小回転半径(m) | – |
エンジン | 1.4L、DOHC直列4気筒
直噴ターボエンジン |
内径×行程(mm) | 72.2×81.4 |
圧縮比 | 10.6 |
最高出力(PS/rpm) | 136/5,500 |
最大トルク(kg・m/rpm) | 20.4/1,460 |
変速機 | 7G-DCT |
駆動方式 | FF |
サスペンション | F:ストラット
F:トーションビーム |
タイヤ | 205/60R16 |
ブレーキ | F:ディスク
R:ディスク |
燃料タンク容量(L) | 43 |
(出典) メルセデス・ベンツ日本(株)
走る、曲がる、止まる、そして話すAクラス-W177
メルセデス・ベンツAクラス-W177のカタログを開いて、1ページ目のキャッチコピーが目に入ってきました。
それは、「走る、曲がる、止まる、そして話す。」。
よく走って、よく曲がり、よく止まるメルセデスがついに話す時代を迎えました。なんともシンプルかつ的を得ているキャッチコピーに「ハイ、座布団1枚あげて」と言いたくなります。
かつて武骨でお世辞すら言わないジャーマンカーがITとスマホ時代の波に乗り、ついにしゃべり始めました。
今や、ドイツのマイスターは右手に工具、左手にスマホなのでしょうか。
なんともAクラスはiPhoneのSiriっぽくなったものです。
かねてより、ドライバーと車を繋ぐUIがメーカーの開発テーマの一つでした。
というのも、カーナビ画面が標準でダッシュボードに組み込まれるようになり、メルセデスのCOMANDシステムでナビはもとよりオーディオやラジオ、TV、その他の設定ができます。
COMANDシステムは複数のフォルダとファイルで構成されているWindowsマシーンのようなメニュー構成ということもあり、慣れるまで少々時間が必要であったのは確か。
ただ、ここまで機能が充実してくると、自分が探しているメニュー画面に到達するまで時間がかかる時があり、時として自分が探している画面がどのメニュー階層下にあるのか忘れてしまう時もあります。
「あの画面はどこだっけ?」
そんなイライラするUIを改善すべく、AクラスにMBUXが搭載されたのでしょう。
更なるダウンサイジング
3代目Aクラスのベースモデルは1.6L直列4気筒、直噴ターボエンジンを搭載。そして、4代目は新開発の1.4L、DOHC直列4気筒、直噴ターボエンジンを搭載。
1.4Lのエンジンスペックは、136PS/5,500rpm、20.4kg・m/1,460rpm。4代目は3代目より若干のパワーアップと同等のトルクを出力します。
エンジン性能はカタログスペックだけでは判断できないものの、4代目の動力性能は先代と同等かそれ以上の性能。
Aクラスのボディサイズとデザイン
3代目Aクラス(W176)のボディサイズは
全長(mm) : 4,300
全幅(mm) : 1,780
全高(mm) : 1,435
対して、4代目Aクラス(W177)は
全長(mm) : 4,419
全幅(mm) : 1,796
全高(mm) : 1,423
4代目は3代目より全長が10cm以上伸ばされ(Up)、全幅が僅かに拡大(Up)、全高は若干ダウン(Down)しています。
W177の全体的なボディフォルムは先代をベースにしながらも、エッジが効いているデザイン。ボディ全体が風を切り裂くような印象を受けます。
Aクラスセダンも販売され、Aクラスを検討されている方は目が離せないのではないでしょうか。